無事会席を終えて
ついに師走を迎えてしまいました。
慌ただしく 会席も皆様に喜んで頂きながら無事に終える事ができました。 ありがとうございました。 何時ものことですが 次の会席を決めた時から すでに準備は始まっています。 まず気持ちの中で充分に向き合いながら 何かヒントは無いかとアンテナを張り巡らせ 素晴らしい出逢いを求めていますが そう簡単には見つかるはずもなく過ごします。 気が付けば後2ヶ月 後1ヶ月へとなり… さすがに1ヶ月前には献立を決め 試作に取りかからなくては間に合わなくなります。 すでに待ったなしの状態に… 小春日和膳の献立 一度目の会席の会議の前には スタッフにも食と向き合う良い機会でもありますので 自分の力で献立を考える様にと宿題を出します。 大変だと思いますが 考える事でお客様への思いが生まれます。 まずはそれからがスタートのような気がしていますので 精一杯考える様にと 一度目より二度目と 回を重ねるごとに食への意識や食材のバランスなど 少しずつですが理解出来る様に… 採用まではもう少しですが かなり成長はしているようでこれからが楽しみです。 若い人たちに覚えて欲しい事が沢山なのです。 その都度課題として テーマやイメージを決めて臨みます。 この度は “ 冬の始まりの季節に何を思う ” でしょうか? 何もない状態で臨むよりは 深く向き合うことが出来ると思うからです。 前菜の四品 何度も試作を繰り返し 辿り着いた かぶ豆腐 やはり私にとって “ 食 ” の企画は かなり大きな存在としてある様です。 この2ヶ月は 何をしていても食が頭から離れる事なく過ごしていました。 何をどの様に進めて行けば良いのかと 思いは募るばかりでした。 ここに来て急な冷え込みが始まり 身心共に温まる料理…? 一年の終わりに相応しい料理…? 旬の食材は何かしら…? 今のこの時期に何をお出しすれば 皆さん喜んで頂けるのかしら…? 五感に響く料理は…? などと頭の中は複雑に入り乱れながら過ごしていました。 年に3~4回の季節ごとの会席となります。 出来上がりは その時々の完璧でなければ… 勿論 お代を頂き食べて頂く訳ですから当り前のことです。 朱塗りの椀に 利尻の昆布でゆっくり寝かされ 飴色に輝く地鯛 今の自分に出来る限りで臨みます。 それを 自己満足だと言われればそれで終わってしまいますが 想いは皆さんの美味しいの笑顔がそこにある事なのです。 回を重ねて行くと 殆どがリピーターの方々となり 食べ終わると “ 次は何時ですか? ” と尋ねられるので “ また連絡させて頂きますね ” と お返事させて頂きます。 とても有り難くて嬉しくて嬉しくてなのです。 当日を迎える2日前から仕込みは始まります。 私の片腕となってくれている MさんとSさんが頑張ってくれています。 想いは私と同じはず… 毎回献立を考える時 テーマを決めますが 今 自分が思う事を単語として並べてみたりしながら 冬 年末年始 一年の感謝 旬の食材など… お豆腐とキノコの煮凝り風に キノコたっぷりの餡に 香り豊かな柚子をのせ ヤマブキの葉を蓋にあしらい そして特別ではなく 日々暮らす食事の中に取り入れて欲しい献立にしたいので その都度手に入る旬の食材を使い ひと手間かける事で 美味しいごちそうになる料理が私の理想となり この会席をしている意味なのです。 ですから 食べて頂き そのまま家庭でも作って頂ければと願います。 どれもが簡単に出来るものばかりなのですが 感動すると言って頂いております。 きっと ひと手間をかける事が大切なのですね。 そのひと手間は 食べて頂く方への優しい思いから始まる気がしています。 美味しい料理を食べさせてあげたい…なんて 口福になって頂きたいとの思いが 料理上手へと導くような気がします。 私は和食が大好きです。 出汁による旨味を思うと 何を食べても “ 美味しい ” と言ってしまいそうです。 それから “ 塩 ” “ 醤油 ” も好きな味となります。 旬の食材を 出汁と旨味で優しい味に 料理と器のバランスを考えての盛り付けを 今回も “ 小春日和膳 ” と いつも和食で臨みます。 ここで お料理教室です。 ① かぶ豆腐のあんかけ かぶ 250g 牛乳 175g 水 175g 塩 少々 板ゼラチン 4枚 ① かぶは皮ごと 牛乳 水を15~20分程柔らかくなるまで煮る。 ② かぶだけを取り出し ミキサーにかけ こしきでこす。 ③ 元の煮汁の中にかぶを戻し 温め直す ( この時 全体量450cc ) ④ 戻した板ゼラチンで固める。 ② 豆腐とキノコの煮凝り風 キノコ各種 ( しいたけ しめじ 舞茸 しらたけ エノキなど ) 木綿豆腐 柚子 だし 500ml 酒 50ml 醤油 10ml 味醂 30ml 塩 少々 片栗粉 少々 ① キノコは一口大に切る。 ② キノコを湯通しする。 ③ 出汁にキノコを入れ 沸騰させずに少し煮詰め 片栗粉でとろみを付ける。 ④ 温めた豆腐を器に入れ 上からキノコのあんをかけと柚子皮の千切りを添える。 ③ 長芋とセロリのそばつゆ漬け 長芋 セロリ そばつゆ ( 家庭ごとの味で ) ① 長芋とセロリの皮をむく ② 一口大に切る ③ 6時間以上そばつゆに漬け込むと出来上がり デザート 林檎の柚子煮に白花豆 紅葉した庭木の山ぼうしの葉を添えて どれも簡単に作れて 美味しく五感で味わう一品となります。 今回も皆様から “ 美味しかったです ” と沢山の声を頂きました。 本当は 料理を運ばれた時の皆さんの表情や一口目の顔をそっと見たかったのですが スタッフが気を遣ってくれて 皆さん “ 美味しい ” って言われていますよ!って 時々声を頂きながら 厨房で頑張って料理の仕上げを楽しんでいました。 大変でしたが喜びも大きく 毎回幸せを沢山頂いているようです。 長い道のりですが 終わりと同時に安堵するのも束の間 もっとしていたかったと思う気持ちもあり…程良い疲れと共に余韻を残します。 お出迎えする しつらえの花は テラスに咲く 紅白の山茶花を活け やってよかった!! 最後に皆様の笑顔がそこに沢山あったことが 何よりの幸せでした。 そして “ 今度はいつするの? ” って聞かれましたが “ 来春でしょうか? ” とお答えしました。 少しばかりのお休みと 充電の時を頂きましょう… 感謝の気持ちで一杯です。 p.s. 冬のしつらいと暖かコート展 12月6日(金)~12日(木) 今年最後の企画となります。 気持ち良く新年を迎える為に大切にしないといけない しつらいを提案しています。 皆で過ごす団欒を思い描きながら 青い草の空間を心ワクワクと 進めてきました。 是非皆さまにも一緒に楽しいひと時を過ごして頂ければと願います。 そして 暖かく過ごす為の素敵なコートも 少しだけですが見て欲しくて… 年末年始のお知らせ 12月29日~1月5日まで お休みさせて頂きます。 Droguerieの時間 2013.12.4
by aoikusah
| 2013-12-04 14:18
| 2013年11月・12月
|
Trackback
|
Comments(1)
Commented
by
aoikusah at 2013-12-06 14:42
naoko様
いつもありがとうございます。 会席では一番のお客様でしたので美味しいの一言が大きな頑張りへとなりました。まだまだこれからですから食育頑張って下さいね。美味しく食べていると幸せが来るように思います。美味しいものが目の前に現れると無意識にニタニタしてしまいますよね。いつも笑っていましょう。 今日から“しつらい展”です。また素敵な提案が出来ています。 お楽しみに…お待ちしています。残りわずかとなりましたがこの1年悔いの無き様に頑張りましょう。これからもブログ宜しくお願いします。 またコメントお待ちしております。
0
|
山口県 光市 室積 市延 3-14 Droguerie IKEOKA 0833-78-0335 ホームページ droguerie-ikeoka.com by aoikusah カテゴリ
全体
ドゥログリー いけおか 2012年1月・2月 2012年3月・4月 2012年5月・6月 2012年7月・8月 2012年9月・10月 2012年11月・12月 2013年1月・2月 2013年3月・4月 2013年5月・6月 2013年7月・8月 2015年9月・10月 2013年9月・10月 2013年11月・12月 2014年1月・2月 2014年3月・4月 2014年5月・6月 2014年7月・8月 2014年9月・10月 2014年11月・12月 2015年1月・2月 2015年3月・4月 2015年5月・6月 2015年7月・8月 2015年9月・10月 2015年11月・12月 2016年1月・2月 2016年3月・4月 2016年5月・6月 2016年7月・8月 2016年9月・10月 2016年11月・12月 2017年1月・2月 2017年3月・4月 2017年5月・6月 2017年7月・8月 2017年9月・10月 2017年11月・12月 2018年1月・2月 2018年3月・4月 2018年5月・6月 2018年7月・8月 2018年9月・10月 2018年11月・12月 2019年1月・2月・3月 2019年4月・5月・6月 2019年7月・8月・9月 2019年10月・11月・12月 2020年1月・2月・3月 2020年4月・5月・6月 2020年7月・8月・9月 2020年10月・11月・12月 検索
最新の記事
最新のコメント
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||