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皆既月食 と ビースタッフ

10月8日 お誘い頂いていた “ 月見の会 ” へ行って来ました。

その日を楽しみにしていましたから
空が茜色に染まり始めると 何故かソワソワしながら仕事していたようでした。

その日は3年に一度皆既月食が美しく見える日としてあり
すでに月食は始まり…少しばかり残す月となり
その月が放つ明りは美しすぎるほどに神秘的でした。

車を走らすこと5分…月見の会場 “ ジェリーズ ” に着きました。
すでに駐車場は沢山の車で溢れ…

秋のピーンとはりつめた外気の中にゆったりとした優しい風が 身体に気持ち良く伝わり
最高のお月見となりそうな予感で少し高揚しているようでした。

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                       ジェリーズ 月見の会より
                       皆既月食の様子を天体望遠鏡をのぞき


店内までのアプローチを進むに連れ 楽しそうな会話や笑い声が聞こえてきます。

中庭にもテーブルが置かれ…食事しながら月明かりの下…楽しそうな人達で賑わい
テラスでは着もの姿のご婦人たちが野立てをされています。
そして かなり大きな天体望遠鏡が持ち込まれ 専属の方と共に見せて頂けるように配慮されています。

表からは決して見えない死角の場所に
これ程までに素敵な空間が存在している事実に感動でした。

この企画が毎年繰り返されていたと知り 
店主やスタッフ皆さんの熱意に感銘し 尊敬の念に…。
 “ いらっしゃいませ お待ちしていました… ” といつもの素敵な笑顔で迎えられ
 “ こちらへどうぞ… ” と席まで

そこには華やかな心地良い騒音と共に
品の良いさらに素敵な空間が待ちうけていました。

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                           ギャラリー青い草にて
                           秋のB.stuff展の準備に向けて


着ものをお召しのお客様も多く
やはり日本の文化として月と着物は似合い過ぎるほどに…爽やかな香りと共に

そこにいらしているお客様の月見を楽しもうとする姿勢が
さらに素敵な空間として存在していたようにも思われました。

そして美味しいお酒と食事とで心身ともに幸せの中に誘われて行きました。

少しお腹も満たされて行く頃
月全体が地球の影で隠れてしまい
太陽の光が地球の大気で屈折し 弱くなった赤い光が月を照らし赤銅の月として
この世のものとは思えない月を見る事になりました。

その後 再び秋の夜に浮かぶ満月がもどり
さらに会宴は心地良く続きます。

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                         色とりどりの革とドウダンツツジの幹
                         そして爽やかな秋の気配のもとに


沢山の人が賑わう声 きびきびと働くスタッフの方々の身のこなし 騒音の響きの中
今ここにこうして居る自分が最高の幸せとしてありました。

皆さんの一人ひとりの幸せのお裾分けを頂く至福の時として
今でもその余韻が心地良く続いています。

“ ジェリーズの皆様 ” そして “ 中秋の名月 ” に感謝でいっぱいです。
ありがとうございました…又お誘いして下さい。

今日から秋のB.stuff展が始まりました。

営業のHさんから 
イベントに向けて熱い思いと共に 素敵なBag達が届いています。

皆様にその熱意をお伝え出来ればと思いながら ディスプレイさせて頂きました。

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                  エイミーⅡ(牛革)の革のBagたち
                  いつまでもコシが強く 使うほどに味の出る素材


今回は B.stuff との出逢いを少し

私と B.stuff との出逢いは20年ほど前に…

自分が好きで一ファンとして使っていましたが
その頃はまだ B.stuff の戸をたたく事が不安でした。

お店を始めた頃はまだお店も少なく 専門店ばかりでした。
ならば 洋服 靴 バックなどがトータルで提案出来れば一番良い
おしゃれが楽しめるし 素敵な方々で笑顔が溢れるはず…なんて理想を…

しかし現実は逆でした。

取引を始めるにあたり商談を始めると…どのメーカーも口々に
“ どうしてオンリーではないのですか… ” と言われていました。
多分何もかもが中途半端だと思われていたのでしょう…

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                        アンナ(牛革)× ムートン(フェイクファー)
                        品のある優しいショールに仕上がり


何事も追求すればするほど ものに対する気持ちが深くなり妥協できなくなるのです。

洋服は素敵だけど
それにその靴は?
それにそのBagは?

なんて着こなしに疑問を覚え
それならば初めから全部を提案出来ればと思うのは
不思議なことではなく自然なこととしてありました。

しかしその頃は思いとは別に どこへ行けども言われていました。

ですから B.stuff もしかりと…
しかし捜せども素敵なものに出逢えずにいました。

遠くで素敵だと思い近づいてみると
やはり B.stuff のもので…こんな事を何度も繰り返しながら
そんな数年の想いを胸に…勇気を出して B.stuff に乗りこみましたが…
結果その時は断られてしまいました。

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                    ダブリューメッシュ(馬革)
                    育てる革として使うほどに艶を増し
                    軽くて使い心地良く 一つ持ちたいBagとして


理由はすでに近くのお店で…仕方なく
しかし諦めた訳ではなく 機会があればとの思いはありました。

そんな思いが通じたのでしょうか…1年後に
皆様のお力添えで再びご縁を頂くことになるのです。

強く思うほどに叶う幸せが今こうして目の前にあり
そして素敵なBagに触れながらの幸せな日々を頂いているのです。

何故そこまで B.stuff のBagたちが魅力的なのか…?

そこには沢山の思いが…
革を愛する沢山の方々のこだわりと愛情が もの作りを通してあるようです。

だからこそ触れた時から自分の相棒として居続けてくれる幸せや

一度使った人にだけ理解出来る本物の優しさとして伝わること…

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                 コシのある独特な味を持つタンニンなめしの革です
                 使えば使うほど成長を感じられ
                 職人の愛情に育てられていく 大人のBagとして


つまり “ 本物 ” だから

これほどまでに素敵なものが手の届く距離にある喜びを思い

今振り返ると B.stuff が Droguerie に来てから13年となりますが
それ以上に沢山の出逢いを頂いているようです。

ものを作る人 関わる人 使われる人

やはり心ある人と人に尽き

そしてそこには優しい人としての思いがひそんでいるように…

                                        Droguerieの時間
                                              2014.10.12
by aoikusah | 2014-10-12 13:38 | 2014年9月・10月 | Trackback | Comments(1)
Commented by aoikusah at 2014-10-16 19:12
堀田様
今回も楽しくお仕事出来ました。
素敵な提案をさせて頂き その中で新たに出逢えることも多く…
私も30年余りですがまだまだだと思っています。
つまりこれから先が楽しめる事の多さを未だ感じています。
研ぎ澄まされれば自ずと削ぎ落とされて行くようです。
その中で何を思い何をして行くか…これが未知の自分の可能性として
ある事がとても魅力的だと思われます。
これからも楽しみながら皆様に喜んで頂ける事…考えながらと
ありがとうございました。
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