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秋月へTINAを求めて

6月最後の2日間 29日30日と福岡の秋月を訪ねていました。
そう! TINAの原点である場所へ…

このTINAのデザイナーのMさんから 春の頃 1本の電話を頂きました。
“ 秋に立ち上げる企画をドゥログリーの洋服で何か楽しい事が出来ないかしら ” と
すでに 新しい事へのチャレンジは私を刺激していました。
即答で “ 何だか楽しそうですね…してみたいです… ” と返事させて頂いたようです。

5月始めのTINA展の時に スタッフの方から進んでいるデザイン画を見せて頂きました。
その時 自分が思っている以上に大変な企画が 進んでいる現実を実感していました。

まだ出逢いからやっと2年目…
考えてみるとTINAの事 Mさんの事もさほど知らない事に…
そんな状態では申し訳ない…

そんな時 1本の電話がかかりました。
そう…Mさんから “ 一度秋月に遊びにいらっしゃい ” と
私も丁度良い機会だと…やっとTINAを知る旅へと…
考える事なく ただその地へ身を置くだけで 何かが感じられればと…そんな思いで…

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                    TINAの初めてのお店です
                    急な階段もスイスイと…素敵な予感が


高速の甘木インタ―で下り 県道へと進む…のどかな山間を走ります。
手入れされた川沿いを走る事20分位でしょうか…秋月の文字が見え始めました。
しばらく道なりに進むと 城下町らしき街並みが見え始めました。

気付けば地図を忘れてしまい 記憶にあるのは郵便局から曲がる…?
まずは郵便局を捜し…と…ありました…同時に看板も
本通りから路地に入り…次第に細くなり急な登り坂に…
本当にお店はあるのと不安に思いながらも…

TINA の看板を目当てに導かれるままに…やがて黒い屋根の建物が…
其処にご主人が笑顔で待っていて下さいました。 

しかも 一度で迷うことなく来れた事を誉めて頂きました。
その時ドゥログリーも同じだと…
そう言えば お店の場所が分からなくてとお電話を頂く事も
こんな所に本当にお店はあるのと不安になりました…などと

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                   のどかな田園の風景が広がり 心穏やかに…


山の中にポツンとTINAはありました。
昨年出来たばかりで まだ其処に定着していない…初々しい感じです。
しかもこの環境で これからどの様に育つのかと とても興味を持ちます。

自然の中で育まれるTINAは 今以上に大きく世界へとさらに飛び立つのでしょうね。
ずーっと見ていたいです…ワクワクしてきます。
建物の中はTINAの世界で溢れ マイナスイオンの優しい空間が広がります。

そして自宅へと…道が狭く此処から少し歩いていただきますと…
坂道を下り 緑豊かな小道を…景色を楽しみながら歩く事5分位でしょうか

田んぼの中に見渡す限りの草原が広がり…そこに素敵な建物が2つ見えて来ました。
自宅と工房…山間に佇む夢の住み家のようです。

こんな緑豊かな中で生まれているのですね。

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                      田んぼの中に広がるTINAの生みの家
                      自然の香りが家からも伝わります


のどかで鳥の声も 音楽のように流れ聞こえてきます。
歩けば 50年前の私が子供の頃の田舎の景色が 目の前に広がり…
川にはアメンボがスイスイ…田んぼにはオタマジャクシがウジャウジャ 歩く足音に波紋がいっせいに広がり行きます。
自然界が此処にはまだ残されている…
こんな風情に声も出せずに感動していました。

少しの緊張で始まりましたが 大自然の豊かさに包まれてか 次第に打ち解けていきました。
それはお二人が自然体で接して下さるからでしょう。
お二人が何をされても素直に感じられていまうのです。

こう見えて 私は内弁慶で “ エッー… ” って言わないで下さいね…本当の事ですから…

しかし お会いするのは今回で2度目でしたが
最初から 笑顔で始まり笑顔で終えた最高の旅となりました。

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                  1800年代に造られた 長崎に次ぐ眼鏡橋
                  つい最近まで この橋をバスが走っていたそうです
                  橋のたもとに建つ建物はTINAと姉妹店PG


大きな器のお二人の傍だと
これからが私たちの本番が始まること…そして刺激と勇気を頂いたようです。
優しく いつまでも夢を持ち続けられる力の持ち主だからこそ
こんなにも沢山の方々から 求められ支えられているのでしょう。

この2日間で多くを学びました。
おもてなしの心も 何時ものように接して下さる事で 相手の気持ちも和みます。
特別ではなく 普段の暮らしの中にお招きすることが大切なことを学びます。

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                           庭の隅にテーブルと椅子が
                           そこで最高の朝食を頂きました


夕食の準備も お二人で手際良く進みます。
誰がこれをと会話することもなく…
テーブルクロスがかけられ お皿が グラスが お箸が…並びます。
そしてキッチンではMさんがお料理 盛り付けと…

私の目には全てが素敵過ぎて 
此処にいるだけで幸せな時間を共有させて頂いているようでした。
ずっと眺めていたい風景としてあります。

何かが ずいぶん私たちと違っています。
私たちの10年後の姿となっていられればと願います。

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              庭に広がるタンポポの草原と 爽やかな朝風
              朝摘みたてのレモングラスティー 手作りの梅ジャム
              気持ちの良い朝食を頂きました


夕食もお客様にと お隣さんからの差し入れを頂いたのと…
干し竹の子の煮もの 採れたての新ゴボウのきんぴらが届いていました。
これが香り豊かで美味しくて…ごちそうさまでした。

そして お二人が大好きで良く頂くと言われていた
地鳥の燻製 トマトとチーズのハーブのサラダ…
それを赤ワインでゆっくりと…どれも美味しく頂けましたが…
最高のご馳走はやはり楽しい会話でしょう。

飽きることなくおしゃべりしていました…気が付けば明日を迎える時間に…
楽しい時間は早く…就寝…そして朝日と鳥の声と共に気持ちの良い目覚めです…

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              庭のあちこちにペットボトルの風車が可愛く回ります
              お友達に作って頂いたとか…可愛いでしょ!


2日間の中で沢山の言葉を頂きましたが 一つだけ
“ 夫婦が同じ事を考えるようなったらお終いだ…一緒に居る意味がなくなる… ”
と ご主人が
“ 何故ですか…? ”
“ 同じ事を考えるようになればお互いに刺激し合えなくなる
  違っているからこそ成長できる…
  50年近くも一緒にいるとこうなるよ… ” と少し寂しそうに…

本当にこの言葉は驚きました。
お互いを全身全霊で認められている素晴らしさに触れ…
私たちはお二人の前では子供のように小さく見えていました。

2日間一緒に過ごさせて頂きましたが
こんなにも気持ちの良い “ おもてなし ” を受けたのは初めての事でした。

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                   朝起きると既に ハンモックの様にクロスが
                   まるで映画に出てくる大草原の景色のよう…


言葉の優しさもしかり 笑顔がこれ程までに相手を幸せにしていること
子供のように素直で無邪気でいられること…
そして仕事への情熱は枯れることなく無限大で続く事…

何事も好奇心を持ち それを追求し行動に移す事が出来れば
きっとそれが どんな形であれ結果は待っていてくれるはずだと…

しかし 誰も明日があるとは限らない…

長い期間で考えるのも夢があり
短い時間を計りながらの暮らしもスリリングで良さそう…

今は今の風 明日は明日の風を…
そして10年後の風を心地良く感じていたいと…そんな秋月の旅となりました。

                                         Droguerieの時間
                                               2014.7.5
by aoikusah | 2014-07-05 19:45 | 2014年7月・8月 | Trackback | Comments(0)
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