雪の中 20年前のこと

今年に入り 初めての東京へ15日16日と行ってきました。
あの大雪の中です。
前日より東京の雪の報道を見ており 少し不安を抱えながらでした。

でも考えてみると この最近東京での積雪との出逢いはなく
12年ぶりの大雪という事でしたので。
であれば 大都会の雪が久しぶりに見られる喜び 楽しむ事にしました。

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                     六本木を歩いていて見付けた 雪うさぎ2匹
                     あまりの可愛らしさに


とは言っても雪の中の出張は やはり思い返してみても大変だった事しか
脳裏に思い浮かびません。

思い出しました 20年以上も前の事です。
まだ仕事へも東京へも自信がなくて 不安で不安で
そこへ雪となると だんだんとその頃の事がよみがえります。

日中はまだ明るいし 人も沢山で安心なのですが
一度だけ “ 私はこの雪の中どうなるの… ” そんな事がありました。
今でもその時の景色や状況も はっきりと憶えています。

知人と仕事後 駅で待ち合わせをしていて 一緒に夜食事をする事にしていたのです。
駅といっても 私鉄沿線なので小さな駅です。

どんどん雪は降り続き 多分1時間以上は待っていたと思います。
時間は刻々と過ぎ 雪も深々と降り続け 人もだんだんと少なくなり
手も足も凍りつく程感覚はなくなり 心は次第に折れて行きました。
今の様に携帯電話がある時代ではないので 
連絡をとる事も出来ずに ただひたすら待つだけです。

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                        西麻布で遭遇した 雪の宇宙人?
                        それとも あなたは誰なの?素敵すぎます


でもその後久しぶりに出逢い 温かくて美味しいお酒と食事が
冷えきった心と身体のすみずみまで温めてくれました。

今考えてみると 古き良き時代です。
待っていた私も 待たせた彼女も そこに優しい気持ちがありました。
何故かとても良き思い出として 暖かな思い出として
その晩の事は忘れる事が出来ません。
これから先もずっとでしょう。

でも暗闇の中 降り積もりゆく雪の中で何を考え思っていたのかって…
“ 忘れてしまったの ”
“ このまま ずっと待ち続けるべきなの ”
その時は彼女のアパートに泊まる予定にしていたので宿もなく

その頃はまだ若くて判断力もなく どうしていいか分からなくて
ただ待つ事しか出来なかったのです。

そのうち寒くてじっとしていると眠くなりはじめてしまい…
このまま凍死…? なんて思っていた様に思い出されます。
今考えればとても滑稽に思いますが あの時は自分との格闘に必死だったと思うのです。
それがとても良い教訓となり その後は必ず宿は確保する様になりました。

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                        S社の展示会にて
                        老舗和菓子屋さんの季節の巧みな技
                        心ゆくまで季節を楽しませます


今だったら考えられない事ですね。
連絡が取れない不安も その頃はそれが当り前でした。
駅の構内には必ず掲示板があり それが唯一の連絡方法でした。

“ 先に行っています ”
“ 今日はゴメンナサイ 後で ” なんて…

やはり昭和の良き時代でしょうか
人が人を思い 取り返しがつかなくなる前に
自分が努力する事をまだ自分が気付ける時代だった様に思えます。

こんな事ばかり書いていたら 時代錯誤だと言われそうですが
でも 人はいつの日も変わらないと信じています。

ただ10年前 20年前の自分と今の自分は違います。
子供が成長する様に ひとりひとりの時間の経過が
大人として環境の中でもまれる事により 少しずつ精神的に強くなり
全てが柔軟になりはじめます。
これは若者にはない 特権だと思います。

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                     K社よりの贈り物
                     いつも頂く ショコラティエのミントチョコレート
                     とても爽やかな味で美味しいです


しかし これも順番です。
だから人生経験が豊富な大人の方々がキラキラしていて魅力的なのでしょう。

以前はそんな先輩方に憧れていました。
気が付けば 私自身も還暦を迎える年となっていますが
自分では まだまだこれからだと思っています。

その為には 健康でなければ前に進めず もう少しだけ自分に厳しく
身体に良い事を考えて頑張れればと。

大都会の銀世界は 高層ビルの谷間に積もり
とてもモザイク的に見えました。
シンプルで透明感があり とても素敵に。

でも歩いていて その道端に積もる雪は田舎も一緒です。
小さな草が雪解けを待つかの様に
そしてどんな時代であれ降る雪は同じはず。
沢山の雪のこの冬を 楽しい思い出とできる様に願います。

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                         春らしく模様替えをしました
                         イギリスのミシンをウインドーに置き
                       

あともう少しだけ寒い季節は続くでしょう。
心待ちする春も この寒い冬があればこそ より待ちこがれます。
冬にも感謝すべきでしょう。

暖炉がたかれる冬だから 
心ゆくまで優しくゆれる炎を見ながら 一杯のコーヒーも頂けます。
もうしばらくは ゆったりとした時間を楽しみましょう。
春を待ちながら…。

                                    Droguerieの時間
                                          2012.1.18
by aoikusah | 2013-01-18 18:38 | 2013年1月・2月 | Trackback | Comments(0)
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